イカはいかが闘病記

脳出血で倒れたオジサンの闘病記です

「ホントそこは変わらないね」

息子の部活の遠征の為、朝4時30分に起きる。

外は真っ暗。

今日の遠征場所は車で1時間半以上かかる。

その場所には息子が中学だった頃、子供達を乗せて主人と私で何度も行ったところだ。

でも今日は学校のバスで行くので、学校まで送り届ければいい。

 

バイパスを走りながら主人が前に入院していた病院近くに。

「お母さん8月31日のこの時間よりちょっと前に反対車線を走ってあなた達が待つ家に帰ってたんだよ」と。

「倒れてから色々な事があったね」と息子がつぶやいた。

今回の事で1番息子と娘に迷惑をかけてしまった。

色々な事が重なり精神的に追い詰められ、学校に行けなかったり勉強が出来なかった。

ふたり共にテストの点数、成績もかなり下がった。

特に息子の成績は悪く、今まで見たことがないぐらいまで落ち込んだ。

いまのままではとても息子が目指している大学には到底入る事ができない。

「厳しい事を言うけどもう甘えるのはやめなさい。いまの現状を受け入れてここで踏ん張らないとあなたの人生までダメになるよ。これ以上成績が下がるようでは部活を辞めて勉強に専念しなさい。勉強で結果を残しなさい」と。

本人も「さすがに今回の成績はまずいと思った。担任の先生にも成績を渡された時に言われた」と。

息子を学校に送り届けた後、「今度こそこの失敗で学んで息子は変わる事が出来るのか」と思いながら家に戻った。

 

今日は娘と約束していた買い物の為、主人の病院近くのイオンモールに。

最初は家に近いららぽーとに行こうと話していたが、「人混みが嫌だ。知ってる人に会いたくない」と。娘は主人が倒れる前は友達とあちらこちらによく遊びに行っていたが、主人が倒れた後はあまり行かなくなった。家から出たくないと。

でも今日は娘からのリクエストでイオンモールへ。

友達の誕生日プレゼントを探すといってあちらこちらの店舗をみて回っている。化粧品や雑貨を楽しそうに見ていた。楽しそうにしていたので連れてきてよかった。

 

ランチを食べた後、主人の病院へ。

部屋に行くとちょうどリハビリから帰ってきた主人と会えた。

3人で日常の事を話す。

娘はスマホをみながら主人と話していた。ちょっと暗いところでスマホをみていて目を擦ったら…。

「そうやったらダメ。目が悪くなる」と主人が注意を。

娘がボソッと

「ホントそこは変わらないね」と。

昔から目に関して主人はうるさかったので、その事に関して周りの私達はちょっとウンザリしていた。

主人はもともと視力が悪かった上に、網膜剥離の手術をしているので目に関して異常なくらい気にしていた。

ちょっと暗い場所で本などを読んでいると「目に悪い」といい昼間でも電気を点けていたし、目をちょっと擦っても「目を擦ると網膜剥離になるぞ。お前たちは網膜剥離の手術の怖さを知らないな。手術は…」と何度も何度も聞かされていた。

 

しばらくすると主人の友人が子供を連れてお見舞いに来てくれた。

友人の子には久々に会った。大きくなっていた。

話しているとその子に最後に会ったのが6〜7年前だったと。

ハキハキ話してしっかりしている。

もう6年生か。

人の子はあっという間に大きくなる。

 

友人が帰った後、私達も帰り私の実家に。

慌ただしかったが夕飯を一緒に食べる。

息子が遠征から帰ってくると連絡が来たので急いで迎えに行った。

 

長い長い1日だった