イカはいかが闘病記

脳出血で倒れたオジサンの闘病記です

沈丁花の香り

このところ2週連続の週末、主人が外泊を。

 

きっかけは2月中旬に理学療法士の方からの「そろそろ外泊してみませんか?」と言われて実行してみた。

理学療法士の方との打ち合わせでは「病院では出来ない体験を色々としてください」と。

初めての外泊時、本人も緊張していたけれど、迎え入れる私達もかなり気を遣っていた。

「パパ階段登れるの?どこで寝るの?ご飯はちゃんと食べるの?」などと娘は心配していた。

「私がみた感じだと、今までと同じ感じだからそのままで大丈夫」

みんなが緊張しながらの初外泊。意外と普通に生活できた。

14〜16日の外泊時にはスーパーで買い物したり、近所のコンビニでの買い物、子供達の遠征や送り迎えに一緒にいったり、家に訪ねてくれた友人達と話したり、子供達とスマホのゲームをしたりなどなかなか盛り沢山の事を行った。

20〜23日の外泊時は前回とは違うスーパーに行って買い物をしたり、カレーやサラダを一緒に作ったり、家を訪ねてくれた同僚の方々と一緒に食事をしたり、ひとりで留守番したり、馴染みの床屋にいったり、近所を散歩したりなどと前回にも増して色々と行った。

 

近所に散歩に行く時、主人が「何か甘いいい香りがする」と。

「たぶんうちの沈丁花だと思うよ」と。

私は沈丁花の香りが好きで、私の実家からもらって来て挿木した。もらって来た3年位前は15センチ位の枝だったが、今では50センチ位に成長している。

「今年は株が成長したからいっぱい花がついていい香りがするんだよ。実家から枝をもらって来て挿木にしたんだよ。いい香りでしょ?」

「今まであったんだよね?気がつかなかった」

「あったよ。小さかったけど花も咲いていたから去年も春先に咲いていたよ」と。そんな話をしながら近所を一緒に散歩した。

 

家の中では感覚的に覚えているのか、比較的補助しなくてもひとりで動き回れるし、階段の登り降りも出来る。お皿洗いや食器の片付け、洗濯物を畳む、掃除機をかけるなども時間がかかるがちゃんとできた。

でも外に出ると視野狭窄の為「見えなくて怖い」「どこに行っていいかわからない」と言うので、今は私や子供達が前や横でナビをしたり、手を貸したりする。筋肉も落ちているので15分も歩くと足が痛いと言う。

まだまだリハビリを重ねないと。